ロックショア青物を体験した人なら通ってきたであろう、その道のりにある難しさ。
それは多岐にわたりターゲットに口を使わせるまでの頭脳戦、瀬ズレしながらの攻防、磯際での死闘。
すべてがその一尾の価値を上げてくれる言わば「スパイス」なワケです。
一尾また一尾と青物を釣るうち「スパイス」は数であったり、サイズであったり、また違う種類の青物であったり。
そして、満足しないアングラーは刺激を求めさまよう果てにたどり着くはずです。
頂点GT（ロウニンアジ）へ。
暴力的な引き、圧倒的なゲーム性、やりとりにおいての難しさ。
すべてにおいてこれまでの青物の上位互換であり、体験してしまうとやめられません。
そんな道のり険しく、非常に楽しいGTへチャレンジする為には相応のタックルが必要です。
今回は、「ベイトリール」と「スピニングリール」のおすすめを紹介致します。
- 釣り歴21年
魚種豊富な愛媛県出身。 好きな釣りはロックショアからの青物やGT。とにかく大物を狙った釣りが好きです。 夢は自分より重たい魚を釣ること（サメ以外）！ 海でのライトゲーム全般、雷魚やナマズなども狙います。 四季によってターゲットを変えつつ釣りをしていきます。
GT（ジャイアントトレバリー）に使うショア対応リールの選び方
種類
スピニングリール
一般的に使われるリールでなじみが深い印象。
ファミリーフィッシングでもよく使われますよね。
近年、ロックショアで使用できる低価格帯のスピニングリール（ストラディックSWやBGなど）が続々登場しているこの市場。
性能面においても素晴らしくメーカーの技術を惜しげもなく搭載され、ハイエンドモデルは必要ないのではないか？と思わせる一面もあるくらいです。
その中に、一部ショアGTゲームで使うことができるリールもあります。
ベイトリール
バスフィッシングやロックフィッシュを狙う釣りに多いこのリール。
ロックショアからの青物やGTにも使えるリールが少しづつ増えてきた状況です。
コアな九州のメーカーが発端とされて今に至るわけですが、まだまだロッドにおいてもリールにおいても選択肢が少ないため今後注目の市場です。
海外では開発も進んでいるようでUS仕様のリールを輸入し使っている人もいるくらい。
ベイトはなんといってもリーダーも長くとれますし、巻き上げのトルクが強いことが利点です。
そして、なんといってもキャスティングが楽しいんですよね。
番手
スピニングリールは新表記ならシマノもダイワも統一サイズとなりましたので、10000番～20000番となります。
旧ダイワサイズなら5000～7000番クラス相当です。
最低でもショアGTゲームにおいてスタンダードなPEの8号を200m巻くことのできるキャパシティと10キロ以上の負荷に耐えうるドラグの強さは欲しいです。
ギア比
好みによって分かれますので一概には言えませんが、ベイトにおいてもスピニングにおいてもギア比は高いほうがゲームとして展開しやすいです。
ギア比が高いということは一巻きが速く巻けるということ。
トップウォータープラグを操作することが多く、その操作性や荒天時のラインメンディングに有利であると言えます。
一方、GTとのファイトに優れているのはギア比の低いリールです。
超大型魚を力で制する状況下では、ポンピング（魚を浮かせた分ラインを巻き取るファイトの仕方）して相手に一瞬の隙を与えるよりリールを無理やりにでもゴリ巻きするほうが良い傾向にあります。
沖の見えない瀬に当たるリスクを減らし、少しでも距離を縮める必要があるからです。
GT用スピニングリールおすすめ6選
【シマノ】
21ストラディックSW（10000HG）
実用ドラグ力、糸巻量を考慮した上でショアGTに導入できるアンダーラインです。
ハイエンド顔負けの性能の良さ、巻き上げトルク、リーリングの快適さ、耐久性（防錆性）などは南方の海にも通用するでしょう。
一番塩害にて困るラインローラー部ベアリングはXプロテクトという技術で守られており、当社比10倍以上の耐久性の結果が出ています。
【ペン】
スラマー3（8500HS）
知らない方も多いかと思いますが、ビッグゲーム界隈ではコアはファンが使っているペンリール。
クエやイシダイ、南方の打ち込みで使用される両軸リール「セネター」などが有名です。
堅牢さがウリのメーカーで、「タフで塩害に強くメンテナンスし易い」事が謳われています。
スペックも10号のPEラインが300m収まるサイズ感で、ドラグも23キロと超大型にも対応できる仕様です。
ただ、重量が887gと中々にヘビーであるため膂力のある方にしかおすすめできません。
ちなみにお値段は2万円台中盤で購入する事が出来る為、予備で持っておくには最適かもしれません。
【シマノ】
21ツインパワーSW（14000XG又は14000PG）
このランクのリールになると、ほぼ間違いはないです。
デザインもステラSW寄りになり、青ベースに銀色のスプールはシックをうけます。
前モデルより巻き上げトルク（インフィニティドライブにより）が軽くなった所や10000番クラスから上のモデルについているヒートシンクドラグ（排熱に特化した機構）を搭載された事が特徴的です。
性能面もほぼステラSWと変わりないようです。
発売当初は予約もできない程人気で、発売してからも暫くは店頭で見ることは叶わなかったリールです。
【シマノ】
20ステラSW（18000HG又は18000PG）
シマノ最高峰リール、ステラSW。
言わずもがな知れたリールですがその性能においてショアGTゲームに必要な能力をすべて完璧にカバーしてくれます。
その滑らかな巻き心地は疲労を最小限に抑え、磯でのキープキャストにおいて大きなアドバンテージになってくれること違いありません。
ツインパワーSWとの差はラインローラーにDLC（特殊表面加工）を施しており摩擦の低減や金属パーツが多い点。
バリアコートスプールリングという高強度なスプールリング搭載など。
【ダイワ】
21セルテートSW（14000XG又は14000PG）
21ツインパワーと同タイミングでリリースされたセルテートSW。
ラインナップも大型番手は同じなので好みによって分かれるようです。
15ソルティガと同じザイオンローター採用により重量の軽減。
巻き始めの低慣性による初速の軽さ。
タフエアベール採用によってベールアームの段差をなくしライントラブルの減少。
今作、ソルティガに近いスペックを実現したリールになります。
【ダイワ】
20ソルティガ（18000HG又は18000PG）
前ソルティガよりフルモデルチェンジをしたモデル。
モノコックボディによるコンパクト化。
大口径ギア搭載により巻き上げトルクの軽さ、強度の底上げ。
アルミエアローター採用によるたわみの減少。
新しいドラグシステムによってドラグ力の強化。
剛性においても信頼性においてもこれ以上のリールはないと思います。
ステラと並ぶ最高峰リールです。
GT用ベイトリールおすすめ2選
【テイルウォーク】
エラン スーパーワイドパワー（71BR/71BL）
数少ないショアGTに使える市販のベイトリール。
PE6号が200m巻けるというラインキャパシティですが、8号を150m巻けたらいいのかなというところです。
大型のGTになると止められずブレイクしてしまう可能性もありますが、中型なら楽しくファイトできるスペックです。
ロングリーダーを入れることができるのがメリットですので、高負荷を掛けたファイトで、瀬擦れ時にはクラッチワークで凌ぐといった釣りになるでしょう。
また、選択肢にシングルハンドルがあるのも良い点だと思います。
【アブガルシア】
レボビッグシューター ワールドモンスター（WM60）
同じく8号のPEラインが150m弱巻けるラインキャパシティです。
雷魚や世界の怪魚を釣る為に開発されたリールでアブガルシア、レボシリーズ最強のリールです。
一巻き107cmと脅威のリーリングスピードでプラグの操作性は抜群です。
スピニングリールに比べ巻き上げトルクは圧倒的に強いのでシンキングプラグを使った釣りにはめっぽう強いです。
大口径ブラスデュラギアを搭載することによりギアの耐久性、強度を上げ大型魚とのファイトを可能にしています。
まとめ
ショアGTに使うリールは堅牢であることが絶対条件です。
セルテートSWやツインパワーSWも見逃せない一面はありますが、レコードクラスも飛び出すこの釣りには不安要素は捨てきったほうが無難かと思います。
やはり、「ステラ」や「ソルティガ」ハイエンドモデルは支持されるだけの絶対的性能、信頼度があります。
お金に余裕のある方はこの2択で間違いないでしょう。
ベイトリールにおいては、初めてみると実にエキサイティングでスピニングリールの釣りとはまた違った世界があります。
石鯛用のリールやトローリング用のリールを改造し使用することもできますので興味のある方は詮索してみるといいかもしれません。
GTのショアリールの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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