普段、何気なく釣っている魚は水に溶けた100種類ものニオイ成分を嗅ぎ分けられると言われています。
ニオイ成分の中でも多くの魚が強い反応を示すのはグルタミン酸、アラニンなどのアミノ酸です。
養殖場や熱帯魚飼育で使われる餌にも人工飼料に慣れさせるためアミノ酸を配合しています。
そこで今回は、アミノ酸が含まれる釣り餌の自作方法、添加するメリット、選び方をまとめました。
粉体で釣り餌に混ぜやすいおすすめ商品もご紹介させて頂きますので参考にして頂ければ幸いです。
- 釣り歴20年
- 釣り大会の出場経験あり
静岡県在住。 小学生のころ、父とサビキ釣りをきっかけに釣りに熱中するようになりました。 ルアー釣りがメインですが、餌での上物釣りや底物釣りまで幅広いジャンルを楽しんでいます。 魚は釣るのも食うのも大好きで釣りバカ人生まっしぐらです。 釣り方や魚への拘りが強く数釣りよりも理想の釣りを求めています。 現在の目標はイシダイ70㎝オーバーです。 離島まで足を運んでもなかなか出会えない王者の魅力に憑りつかれてしまいました。
アミノ酸が含まれた釣り餌は自作できる？
魚が好むと言われているアミノ酸成分うち、嗅覚、味覚を刺激するのがグルタミン、アラニン、アルギニンなどです。
グルタミンに近い成分としてグルタミン酸というものがありますが、こちらは味の素として販売されています。
アラニン、アルギニンも食品添加物としてネット通販で販売されており決して高いものではありません。
危険な薬品ではありませんから資格が無い方でも購入できますし素手で触れても問題ありません。
これらを購入してコマセや刺し餌に混ぜ込めばアミノ酸が含まれた釣り餌を自作することができます。
釣り餌にアミノ酸を入れるメリット
高い集魚効果が得られる
水溶性のアミノ酸を含んだ餌を水中へ投げ入れると素早く水に溶け出します。
魚は鋭い嗅覚を持っているので離れた場所からでも臭いを嗅ぎつけて餌の周りへ寄ってきます。
高い集魚効果が得られるので釣り場に着いて魚が見えなくても心配ありません。
広い範囲の魚を1点に集めることができるので、競い合って餌を食べされることにより活性を上げる効果も得られます。
餌の食い付きが良くなる
魚は嗅覚だけで無く味覚にも優れており口に含んだものが餌なのかしっかり判断しています。
その為、味覚を刺激できるアミノ酸を餌に混ぜ込むことにより咥えた餌をすぐに吐き出さない効果が得られます。
特に神経質なグレや黒鯛などに効果が高く食い付きが良くなるので釣果に差が出ることも珍しくありません。
混雑した釣り場でも魚を寄せられる
混雑した釣り場では周りの人も同じようにコマセを撒くので足元へ魚を止めておくのが大変です。
刺し餌を流しても多くの人が同じような行動を取っているので魚がスレて食いつかないことがあります。
しかし、コマセや刺し餌にアミノ酸を混ぜ込んでおけば嗅覚と味覚をより強く刺激できるので魚を寄せて食わせることができます。
釣り餌のアミノ酸の選び方
嗅覚と味覚を強く刺激するアミノ酸について
魚の嗅覚と味覚を同時に刺激して高い集魚効果と食い込みの良さをもたらしてくれるのはグルタミン、アラニン、アルギニンです。
嗅覚を刺激したいときにはメチオニン、味覚を刺激したいときはグリシンなども有効です。
ただし、メチオニン単体は非常に効果なのでメチオニンが混ざった商品を購入するようにして下さい。
これらの成分は水に溶けやすい性質を持っているのでコマセや刺し餌など用途を選ばず使用できます。
ロイシンやバリンなどもアミノ酸に含まれますが水に溶けにくく魚への効果は期待できません。
粉体を選ぶ
アミノ酸をコマセや刺し餌に混ぜるときは液体よりも粉体の方が扱いは楽です。
混ぜ込んでも水分量が変わりませんし、軽くて持ち運びやすいというメリットが得られます。
釣り具メーカーが販売している液体商品と違って匂いも気にならないので自宅で餌にまぶしてから釣りへ行くこともできます。
ただし、粉体は湿気に弱い性質を持っているので冷蔵庫や乾燥剤を入れた密封容器で保管して下さい。
成分は2種類以上用意する
釣り餌にアミノ酸を混ぜ込むときは1種類の成分よりも2種類以上の成分を混ぜる方が高い効果が得られます。
添加量を増やすよりも相乗効果で良い結果が得られるので最低でも2種類は用意して下さい。
餌に混ぜる時に混合するのでは無く、あらかじめ粉体同士を混ぜておくと均一に分散してくれます。
アミノ酸の粉体はどれも白い色をしており見分けが付きませんから、どの比率で混合したのか容器に書いておくと便利です。
サプリメントや食品添加物として販売されているものを選ぶ
実験用として販売されているアミノ酸は価格が高いのでサプリメントや食品添加物用として販売されている商品を購入して下さい。
成分分析に使用する訳ではありませんから純度が高くなくても全く問題ありません。
水に溶けやすいよう細かい粒子の粉体に加工されているので釣り餌への馴染みも抜群です。
余ったときはそのまま摂取することもできるので無駄にすることがありません。
釣り餌のアミノ酸おすすめ5選
【MCフードスペシャリティーズ】
グルエースV 1kg
旨味調味料として食品会社で使用されている食品添加物で、成分は味の素と変わりません。
厳密に言えばグルタミンとグルタミン酸は別物ですがこちらも旨味成分ですから同じように魚の味覚を刺激することができます。
嗅覚への刺激も強いので刺し餌だけで無くコマセに混ぜると人が多い釣り場でも効率よく魚を集められます。
【LP-works】
グルタミン パウダー 1kg
グルタミンを主成分とするサプリメントで刺し餌にまぶすと表面の水分によって溶解してしっかり馴染んでくれます。
嗅覚を刺激するだけでなく味覚も刺激してくれるので餌を口に含む時間が長くなりアワセのタイミングが掴みやすくなります。
余ったときはプロテインや水に溶かしてそのまま摂取できますし、甘味料の代わりに使っても構いません。
【JAY&CO.】
天然酵母 β-アラニン 150g
アラニンを主成分とするサプリメントでスポーツドリンクに混ぜて摂取することができます。
嗅覚への刺激が強いのでコマセやダンゴに混ぜで使用すれば遠く離れた魚も足元へ集められます。
黒鯛の味覚を刺激する実験データが得られており、紀州釣りやフカセ釣りを楽しむ方におすすめの商品です。
【JAY&CO.】
L－アルギニン無添加100％パウダー 1kg
アルギニンをパウダー状に加工したサプリメントで水に溶けやすい仕上がりになっています。
アルギニンは味覚への刺激が強いので刺し餌に混ぜると餌をついばんだ魚がスムーズに飲み込んでくれます。
オキアミにまぶすとすぐに溶けて馴染みますが、中まで浸透させるために前日から仕込んでおいて下さい。
【NICHIGA】
グリシン 1kg
食品添加物として販売されているグリシンで水に溶けやすいよう細かい粒子に加工されています。
アミノ酸の中でも味覚に対する刺激が強くオキアミや冷凍キビナゴなどに振りかけるとバイト時間が長くなります。
嗅覚への刺激は強くありませんからグルタミンと組み合わせるのがおすすめの配合です。
砂糖の70％の甘味を持っているので釣り場でコーヒーを飲むときに使用しても構いません。
まとめ
水溶性アミノ酸は魚の鋭い嗅覚、味覚を刺激することができるので集魚効果と食い込みの良さが得られます。
理科の実験感覚で自分なりのアミノ酸配合を研究すれば釣りの楽しみが広がります。
味の素でおなじみのグルタミン酸も同じ効果が得られますからぜひ、お試し下さい。
釣り餌 アミノ酸の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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